19th-Jan に発売された Motorola CLIQ 2 を 21st-Jan に手に入れてほぼ2週間ほど使ってきた。そろそろ return period も半分を過ぎたので review という形式でまとめておこう。
Summary
Motorola 初の Android handset として T-Mobile から release された Motorola CLIQ の名前を引き継いだ、現時点での mid-high range に位置づけられる handset となる。
Original CLIQ はほぼ同じ size の housing に 3.1 inch LCD で解像度は HVGA だったけれど、CLIQ 2 はほぼ size は同じで 3.7 inch LCD、解像度は FWVGA と大きく改良された。独特の honeycomb 形状の QWERTY keyboard は見た目が若干変に感じるかもしれないけれど非常に使いやすい。
Original CLIQ で、ここがもうちょっと… と言う部分を着実に spec up して release された手堅い model だ。T-Mobile subscriber なら $99 で入手することが出来るので、email, texting, あるいは SNS などの用途に使う feature phone あるいは smartphone を求めているならかなり cost performance ratio が良いお買い得な handset だ。
Hardware
First impression のほうで詳しく書いているのでここでは2週間使い続けた感想を中心に書いていこう。
重量は 175g とかなり重くなっているけれど、大きさが結構 compact にまとまっているのでそれほど重さは感じさせない。G2 が若干余裕のある design で、全体的に大きいと感じたのと、重量のバランス的に上のほうが重い感じがしてどうにも私には持ちづらかったんだけど、CLIQ 2 の場合は重さの割りにかなり持ちやすい感じだ。Rubber 的な感触の soft-touch paint を施された back cover はかなり良い感じで、これも持ち易さ、という感覚にはかなり貢献していると思う。
3.7 inch FWVGA (854 x 480 pixel) touch screen は非常に綺麗で、明るくて、そして細かい文字がくっきりと見えて中々良い感じだと思う。Contrast ratio と発色の差があるので、Super AMOLED と比較すると movie なんかを鑑賞する用途で比較するとどうしても Super AMOLED の方が綺麗に見えるけれど、文字を見る、という用途が主体の場合はむしろ LCD の方が良いだろう。
全体的な作りは CLIQ と同じで like a Tank とでも言えば良いだろうか。とにかく頑丈だ。Jeans の back pocket、あるいは bag の中に他のものと一緒に放り込んで… とかあまり handset そのものには気を使わないというか、毎日使う電話機なのでそんなに気を使っても仕方が無い、というところなんだけど CLIQ の場合は1年間使って目立った傷もつくことも無かった。ただ key top の刻印と、正面の function keys が hardware button だったのでそこの刻印が剥がれてきてはいたけれど。 後はよく会社の office の床や自宅では落としていたけれど、特に問題もおきなかった。CLIQ2 も同じで作りはしっかりしていて、ちょっとの衝撃では多分びくともしないだろう。もっとも硬い路面に LCD 部分から落下した場合…という運の悪いケースではどうしようもないだろう。
Volume rokcer の位置が、本体左側から右側に移動してしまったのはいまでもちょっと戸惑うところ。基本的に左手で持って、左手の親指の位置に volume rocker があるのが好き、というか volume rocker を application の上下 scroll に使える場合が多いので、位置的にそこが便利だった。(もっと個人的な好みを言えば、その位置には Sony Ericsson P1 に付いていたような Jog Dial があるといいんだけど。) これが右側になると、ちょっと使いづらい感じがする。後はいつもの toggle 式 mute button はとても便利だ。これは全部の handset についていて欲しいと思う。
そして sprung slider mechanism は充分、というか特に問題も無く動作するし、ここが壊れる、ということも Motorola/Nokia handset で数年程度の使用なら無いだろう。 今まで smartphone に限らず色々電話機は手にしてきたけれど、Gravity とか Epic 4G を見ると Samusung は多分この部分の耐久性は余り無いだろう。HTC は数年も使うとほぼ全体的に駄目になっていくので、どこか特定のポイントがというのを考えるだけ多分無駄。Motorola と Nokia は傷や汚れ、という点を除けばかなり頑丈という感想だろうか。
Design を全体的に見るとおとなしい design で、特に奇をてらっていたり、sexy だったりということは無い。後は HTC のようにあからさまに中年男性向け、的な design という訳でもないので無難でどこにでも持ち歩いて違和感は無いだろう。 日常の使用には case も screen protector も特に必要は無いだろう。LCD に fingerprint が付くのが気になる、といえば気になるのでそれを防止するために Skinomi あるいは Ghost Armor などの薄くて透明度の高いものを貼ろうかどうかちょっと迷っているところ。 今のところは、まだ return period なのと amazon.com で Glass fiber coating spray というのを買って Nexus S と CLIQ 2 に使ってみているところなので、しばらくはこのままというところだろうか。
Usability
Motorola CLIQ 2 は Android OS 2.2 に MotoBLUR を搭載した model だ。CLIQ の MotoBLUR では OS 1.5 との組み合わせがやっぱり最終的には best combination だったと思うので、 OS 2.1 への upgrade を OTA では無く optional – Motorola から download して手作業で install という方法をとったのは正解だった。これなら OS の version に異様に拘る馬鹿とちょっと試してみたい人が download すれば済むわけなので。あとは down grade の方法も提供されていたのは非常に親切だった。
OS 2.1 とその上で動作する MotoBLUR、そして original CLIQ の組み合わせだと BlurHOME が memory が少なすぎて動作がかなり重かった。Swap partition を設定して、swappiness を適切に設定すればそれなりに快適に動作したとはいえ、普通に handset を毎日使いたいだけ、という場合にはしてもしょうがない苦労なので、事実上 end cunsumer 向けに release するには問題があった。そういう意味では CLIQ XT で upgrade を提供しないと決めたのは妥当な判断だったと思う。もっと早い段階で決定して告知したほうが良かったと思うけれど。
CLIQ 2 は 512MB の RAM、そして TI OMAP 3620-1000 搭載ということもあって、BlurHOME を動作させるのにはなんの支障も無い。
BlurHOME を使用した場合は、Motorola から提供されている MotoBLUR widgets は全て resize が可能だ。
Launcher Pro なんかでも widgets の resize は可能だけれど、BlurHOME を使用した場合には単に表示領域の size が変化するだけではなく最終的に設定した size にしたがって、若干機能が変わるのが特徴だろう。
たとえば contact widget なんかは、表示サイズによって追加できる機能が変わってくる。小さいと単に contact を表示させるための short cut で、これを resize して大きくすると Call, Text Message, あるいは SNS History の表示などの task が追加出来るようになる。
Calendar widget も小さいサイズだと、次の appointment を表示するだけだったりするけれど、これを大きくすると weekly agenda 表示になったりするので、自分の用途に合わせた customize を手軽に行うことが可能だ。
また、message widget/social widget なんかは配置した widget 毎に、どの source からの物を表示するのかを設定できるので BlurHOME の profile 機能と合わせて使用すれば、office にいる時は仕事用の mail だけを表示する widget で、週末や帰宅後は private な mail だけを表示する widget というような切り替えももちろん可能だ。
Keyboard は若干見た目に戸惑うけれど、幅が compact にまとまっていてとても使いやすい。この辺は個々人の手の大きさに依存するので、手の大きい男性なんかの場合だともう少し幅があったほうが使いやすい、と感じることも有るだろう。
ただ、自分の手の size に対して小さな keyboard には慣れることが出来てもその逆のパターンは指が届かない、とか、そうした問題が出るので、慣れで解消するには中々難しい。
なので、messaging phone としてはこの size は結構良い感じじゃないかと思う。Key を押した時の tactile feedback もかなりしっかりしていて、押したというのがしっかり認識できるのも良い点だ。
後は個人的な需要ではあるけれど MotoBLUR の Microsoft Exchange support は素晴らしい。Marketplace で TouchDown、Road Warrior など、色々とExchange Support するものはあるので、exchange sync のまともに動作しない stock Android でも何とかなる。
でも一通り買って使ってみた感想としては、どの Application よりも MotoBLUR の Exchange support はしっかりと exchange sync を support していて使いやすい。Appointment などを MotoBLUR から accept したり、あるいは reject したり、違う時間を propose したりとか、ほぼ全ての機能に対応している。
最初の MotoBLUR の時はこの辺がちょっと弱かったけれど、最新の MotoBLUR だと Exchange corporate sync/corporate calendar への対応も万全だ。
Microsoft Exchange が mobile handset から support されている事が重要、と考える人なら Android OS なら MotoBLUR 搭載 handset が一番の候補になるだろう。そこまで全て support していなくても、contact が見れて、mail sync が出来れば良いのなら Sense UI、TouchWiz どちらでもその程度までは support している。そして exchange support が重要なら stock Android (Google experience device) は決して選んではいけない、というところだ。
Social Networking に関しては、MotoBLUR はそれほど active という場合ではなくて、ちょっと親しい人たちとの間で communication を取っている位、という場合には非常に使いやすい tool だと思う。
MySpace に関しては official client より使いやすい。後は Facebook も Motorola の forum を見る限りはそれなりに使えているようだ。私自身は大学毎の network だったのが、Global に開放されてからは使うのを止めたので良く分からないところ。後は最新の version では Linked.In も support されているけれど、こちらも使ったことが無いので良く分からない。
Twitter は ReTweet に対応したのが以前の version と比較して目に付くくらいだろうか。ただ in-reply-toは付けてくれないので、timeline の流れが速い人、follower の多い人にはあまりお勧めは出来ないかも。
ただ、この social widget も出先でわざわざ全部見たくない、という感じの人には非常に良いだろう。どの source から、あるいは「誰」のものかなどを選んで filtering することが出来るし、そしてこの filtering も配置した widget 毎に個別に設定できるので、特定の人とのやり取りが重要、という場合には MotoBLUR widgets は非常に有効ではないだろうか。
Contact から SNS、Call、Text を含めた communication history を参照できるのも便利だろう。
Performance
全体的な performance は比較的良い。Application の起動も充分に早いし、使っていて stuttering を感じたりすることは無い。
Quadrant Standard の benchmark score は 900 程度とかなり低いと言っても良い score となる。もっとも Quadrant は Quadrant score という訳の分からない score を出す software という認識なので、実際の feeling とはまったく一致しない。
そういう意味では、Smartbench 2010 なんかの方がまだ有意な score 算定をしているかなというところ。
ほぼ、というかまったく同じ spec の G2 と Evo Shift 4G で結構 score に差が有ったり、数値比較をすると Nexus One が異常に速すぎる結果を出していたりと、色々不思議な score 計算だけど、相対比較をすればこんなものかなというところだ。
実際 BlurHOME のまま使用すると、Nexus One よりは全体的に動作が軽快で、G2 よりは若干遅いくらいのところだろうか。Android handset でわざわざ 3D game を play しようとは思わないので、そちらの方面の性能は個人的にはどうでも良い。なので、普通に memo を読み書きする browsing する、email するなどの動作が問題なく、軽快に動作してくれるので充分な performance と言って差し支えないと思う。
Android OS は 2D acceleration、UI に対する HW acceleration は無いので、どんなに高性能な GPU を搭載しても基本的に game をしなければただ chip 内に実装されているだけでほぼ使われていない。
OS 3.0 で 2D acceleration が、ということだけど、まだ SDK は詳細に見ていないので、UI たとえば application drawer の rendering や browser rendering にも適用されるようになっているのかはちょっと分からない。ただ、もし OS の UI layer にも適用されているのなら、ようやく実装したのか、と言う感じではあるけれど、非常に大きな improvement だと思う。
Calling / Data
CLIQ 2 は T-Mobile WiFi calling を support している。最近の T-Mobile から release される Android handset は基本的に WiFi calling を support しているので、以前は BlackBerry と Nokia しか選択肢が無かった人でも使えるようになっている。ただ BlackBerry/Nokia と違い full UMA では無いので、handover は出来ない。
Radio signal の受信感度については基本的に良い、特に問題なく電話として使えるだろう。通話品質も非常に良いけれど、speaker に出力した時の音量が結構小さいのは問題かもしれない。
Data はごく普通の、というか感度はそれなりに良好で、radio signal の弱い場所、あるいは boundary でも特に問題なく通信・通話が可能だ。
Speaker phone 以外では特に不満が出ることは無いだろう。
Music /Video
CLIQ series (CLIQ, CLIQ XT and CLIQ 2) には Motorola Connected Music Player が搭載されていて、これは中々使いやすい。
曲の進行に合わせて歌詞を表示してくれたり、internet radio が聴けたり、あるいは聴いている曲と関連する YouTube video を検索することが出来たりと中々便利だ。後は 3.5mm headphone jack に headset を接続していると FM Radio も聴けたりする。
この Connected Music Player は、TuneWiki の subset なので、TuneWiki を download すると、もうちょっと機能が増えたものを使うことが出来るけれど、増える機能は last.fm との連携だったり、あるいは聴いている曲を twitter やその他の SNS に post したりする機能なので、そうしたものが必要ない大多数の人にとっては、標準の player で充分だろう。
後は Settings – Sound – Media Audio Effects から、preset EQ、virtual surround などを設定できる。これは特定の application 向けではなくて system wide な設定なので、自分の好きな player を marketplace から download して使っている場合にも有効になるので、非常に良い add-on だと思う。
Video 再生に関しては普通に再生可能な video を鑑賞する分には何も問題は無いだろう。
PC と USB 接続して file copy などを行う際に、Motorola の driver、それに Motorola Media Link などが install されていれば、Windows explorer で file copy する際に、元が対応している format なら CLIQ 2 用に convert するかどうか聞いてくるのはちょっとびっくりした。中々 simple だけど良い機能だと思う。
Battery
CLIQ 2 の battery は CLIQ と同じ BP6X、1390 mAh の battery となる。Moderate usage なら丸一日もつだろう。Heavy usage の場合は大体他の handset と同じで 8時間から10時間程度だろうか。Display on – 要は操作している時間が 4 時間30分位でほぼ battery 切れ、と言う感じだ。
Battery life と言う面では Nexus S が如何に優秀かというのを改めて思い出させてくれる結果だけど、決して CLIQ 2 の battery life が短いわけではなくて、ごく普通すぎて、そんなに heavy に使う人で無ければ毎日夜充電すれば問題ないだろう、というレベルだ。
もしそれほど使わずに注意深く設定すれば2日も可能だ。
Reviewer Spin
CLIQ 2 は messaging phone として必要な機能は全てそろえている優秀な handset だ。T-Mobile subscriber なら $15/month の data addon を加えた two year contract で $200、$30/month の data addon なら mail-in-rebate 適用後に $100 で買える handset なので、充分お買い得と言えるだろう。
Feature phone、主として messaging phone からの upgrade なら充分必要なものを全て備えているし、あるいは多言語対応の messaging phone が欲しい、という場合なら選んで間違いは無いだろう。
T-Mobile subscriber では無い、という場合には $400+ の価格を出して買うかどうかは中々微妙なところ。電話としての基本的な機能と memo/email などのために QWERTY keyboard が欲しい、という場合にはかなり良いと思う。Gaming 用途で使うとかでなければ、performance に困ることも無いだろうし、本体の作りはしっかりしているのでそれなりに長く使うことも出来るだろう。
ただ、spec だけを追い求める、あるいは OS version に病的な拘りを持つ nerds 向けの handset では無い。その場合は、実際どう使えるかはどうでもいいのだと思うので、毎月新しい handset を買うのが一番いいだろう。