Drakensag: Am Fluss der Zeit – review

Introduction

Drakensang: Am Fluss der Zeit (The River of Time) は 2008 年に発売された Das Schwarze Auge: Drakensang の prequel (sequel ではなく、story 上遡る続編とでも言うべきか) にあたる title だ。

Das Schwarze Auge (The Dark Eye) というのはドイツでは非常に有名な Pen and Paper RPG 用の rule set とその settings の事を指し、25年程の歴史があるという。US でいう Dungeon and Dragons と同じような感じで、長い歴史と膨大な世界設定を持った RPG だ。

2作目の Am Fluss der Zeit 自体は 2009 年の 2月にドイツで  release されていたけれど、買うのをすっかり忘れているうちに、US release となった。US release まで 2 年もかかった… けれど別に localize に凄い予算と手間をかけていた、とかではなく、開発元が破産、買収されたり、US publisher との契約など、その他の物事に手間がかかったのだろう。US での release は $20 という価格に値下げされ、目に付くような PR なども行われず、ひっそりとした release となった。

Setting

Am Fluss der Zeit は DSA で official に設定されている World of Ethra の中の Aventuria 大陸を舞台としている。おなじみと言えばおなじみの settings で DSA fan なら大喜びというところだろうか。

Nadoret の男爵 Dajin、あるいは前作にも登場した Archon Megalon や archmage Rakorium と言った「おなじみの」有名人が game 中にも存在していたりするので、かなり楽しめるだろう。

これは DSA lore を知っている player には service point とはなるけれど、DSA lore になじみが薄ければ、若干不親切と感じる部分もあるだろう。

NWN series なんかも同様で D&D lore を知っていれば、特に悩む必要は無いけれど、D&D lore になじみがないとかなり悩むことになる。最近少し NWN2 を play していたけれど (engine の出来が駄目すぎるのと、BioWare 的などうでも良い party conversation を除けば良い game だと思う) 私自身は D&D lore にあまりなじみが無いのでかなり不親切な game だと感じた。

どの状態異常をどれで治せば良いなどの情報は game 中にはまったく存在しない。Spell あるいは個別の potion の解説で分かるくらいだ。後は scrolls を拾っても、spell の名前しか分からないので効果は不明とか、D&D fan で無ければ途中で放り投げてもおかしくない不親切さだ。

幸い我が家には何故か D&D 3.5e core rulebok が存在しているので、NWN2 を play 中は player’s handbook をしょっちゅう参照する羽目になった。

この game でも、その辺は似たような感じで、結構悩むこともあるかもしれない。ただし、基本的に play するのに必要な情報は全て game 内に用意されているので、読むことが出来ればそれほど悩むことは無いだろう。そういう点では NWN series よりははるかに親切な作りだ。

Nadoret 内の商店を巡れば、必要な情報は殆ど全て本という形で手に入るはずだ。Nadoret で最初に到着する Harbor の商店では傷と毒をどう治せば良いか書かれた本が手に入るので、初めての人は買って目を通しておくべきだろう。

Game play

もし前作、DSA: Drakensang を play したことがあれば game そのものの作りはほぼ同じ、ということにすぐ気づくだろう。Am Fluss der Zeit では、Drakensang で使われた Nebula engine に若干改良を施してそのまま使用している。また、その他の game assets も一部再利用されている。

Third person 視点 only で、camera の視点移動に若干制約が付くけれど、party 制 RPG としてはごく普通の出来だろう。

戦闘は一見 real time に見えるけれど、pseudo real time とでもいう感じで、実際は一定の時間ごとに判定が行われる turn base だ。この辺は NWN series と同じ感覚と言えば分かりやすいだろうか。

Turn の切れ間に明示的に pause がかかったりすることは無く、随時 party member に指示を与え、以後新しい指示を出すまでは(可能なら)最後に指示された行動を継続し続ける、というある意味おなじみの形式だろう。

もし前作を play したことが無く、また DSA の rule にも親しんでいない場合、Character system にはもしかしたら眩暈を覚えるかもしれない。

8 つの attributes、attributes/skill/equipement などから求められる 9 つの(Vitality, Astral Energy など)、 13 の combat skills に 23 の non-combat skills、そして 11 系統に分かれている special abilities と、なかなか複雑な system だ。

これに 45 の magic spells と、5 つの Phex の奇跡という spell の様な deont 用の特殊能力が存在する。

複雑、とは言っても computer game なので、基本的には game 側で適当に処理してくれる部分が多い。最初の character 作成では、Archetype を選択すれば、適度に実用的な配分のなされた character で遊び始めることが出来る。ただし、もし、DSA rule の理解に自身があれば、expert mode で、より細かく設定することも出来る。

基本的にこの部分は前作と同じで、前作から追加されたのは、character 毎に最大4つの、長所と欠点を選択できるようになったことだ。各 archetype 毎に、一つ固定の長所が選択された状態になっており、これは外すことが出来ないので、customize 可能なのは実質 3 つということになる。

これは levelling point (Skill や、special abilities を学んだり、上昇させるのに必要な point – Gothic series 経験者なら learning point と言えば分かりやすいだろう) を費やして、特定の ability や skill が + となる長所と、特定の ability や skill が下がる代わりに levelling points を受け取れる欠点とに分かれる。Character の visual な要素の customization はそれほど variation が多くは無い。

基本的な UI その他は、結構良く出来ているほうだと思う。ただし戦闘時の camera 移動が free camera で無いのがちょっと不便と感じるかもしれない。

前作からの変更点で play していて操作上の大きな違いをもたらすものと言えば、fast travel だろうか。

これは、都市から都市、あるいは離れた area に移動するものではなくて、同一 area 内の特定ポイントに移動する機能だ。移動するためには、あらかじめ目的に到達していなくてはならなく、なおかつ fast travel 用の point まで移動する必要がある。

Fast Travel point に到着すると、画面左上部、mini map の右側の現在地の表示が orange 色の bar となるので、それを click することで area map を呼び出すことが出来る。後はその area map 上で、目的の fast travel point を click すれば移動完了だ。

Nadoret の様なかなり込み入った area で、買い物をするために merchant を回ったりする際には非常に便利だろう。American RPG に良くありがちな、なにか妄想を具現化したような、綺麗な計画都市的な城塞都市とかだと別に歩き回っても良いのかもしれないけれど、本物の城塞都市当時の面影が残る街となるとかなり込み入っていて、街路も迷路の様な感じだ。この game では、そういう部分を良く再現していると思う。

ちなみに Nadoret は街中だけではなく、周辺部もそれほど広くは無いものの色々あるので、暇な時に散策してみると良いかもしれない。

area 内での移動はこの fast travel 以外は、基本的に歩く。とは言っても前作に比べると Run の speed が若干引き上げられているので、そんなに苦にもならないだろう。Sneak/Walk はかなり遅いけれど、sneak はもちろん sneak するためには選択しなければならないし、walk は警戒移動という感じで、使うべき場面も存在する。

Perception がかなり高いと別だけれど、run の状態だと trap を見つけたときには既に踏んでいた、という状況になりやすいので罠の多い dungeon なんかでは、安全を確認していない場所では walk を選択するのもかなり有効だということを覚えておいたほうがいいだろう。

DSA では、D&D とは違って level が上がれば monster の用に hit points が増えていくということは無いので、trap で damage を受けて、そのまま trap の向こう側で待ち構えている敵と戦闘に入ったりするのは、かなり致命的な結果を招くことになりかねない。また場合によっては wounds を受けることもあるので、trap は結構嫌な存在だ。

後は Nadoret で、night watch の任務をこなすことになったら、歩いてみるのも最初の一回は雰囲気という点でも良いかもしれない 🙂 (普通 patrol は走ってはやらないだろうし)

そしてもう一つの大きな変更点は、前作ではある area での adventure を完了すると、その area に再び行くことはできなかったのに対して、Am Fluss der Zeit では、基本的に一度訪れた area にはいつでも戻ることが出来る。

また、単に戻ることが出来るだけではなくて、game が進行してから戻ると main story には関連しない side quests が発生したりするので、時々戻ってみるべきだろう。

Main story もそうだし、side quests 群も level scaling は一切していないので、場合によっては challenging どころか impossible (ねずみの地下室の様に :p) という場合もあるかもしれないけれど、その場合はその quest は進めずに後で戻ってきても良い。

基本的に main story は liner だけれど、いつ story を進めるか、あるいは side quests をいつ行うかに関しては自由なので、hard 過ぎると感じたら、他に何とか出来そうな quest を探して party を強化してからの方が良い場合もある。

あるいはいったん Nadoret などに戻って材料を調達して potion を作ったり、武器を作ったりしてから戻っても良いだろう。

Quest design & party companions

基本的にどの Quest も目的は simple な場合が多い。単純に見れば Go and Fetch ということが出来るだろう。途中でそれを妨害するものがいれば、殆どの quests では単純にその存在を排除することで解決することが出来る。

ただし、戦闘によらない解決策も用意されていて、それぞれの party member から、自分ならこういう風に、あるいはこんなやり方はどうだろうという suggestion が行われる。

Human nature、Fast Talk という 2 つの social skill は Quest を進めるのに使う機会も多いだろう。Etiquette と Haggle はこの 2 つに比べると頻度は少ないものの、それでも使い道はある。また、こうした skill は主人公となる PC が習得している必要は無くて、party member でもっとも skill の高い member のものが使われることになる。

Social skills だけではなく、crafting skills とか、lore 系統の skills も quest 進行の役に立ったりするので、party 全体で balance が取れているのが良いだろう。

とはいえ、用意されている companions から 3 人選んで、それに PC を加えることを考えると、用意されている companions の balance が非常に良く取れているので余り心配することもないだろう。基本的に PC がどんな archetype を選んでも、あるいは crafting/social skills に見向きもせずに combat skills だけを選んだとしても、殆どの場合何とかなるはずだ。

Liner な story ではあるけれど、Quest は良く design されていて、play してかなり楽しめるだろう。ただ、後半部分になると力尽きた感じがするのがかなり残念なところだ。

Story そのものは、最初は小さな scale から始まって、後半になると scale up していく感じで、自然に引き込まれていくだろう。ありがちな “Save the World!” 的な scale の大きさではない。

また、主人公となる PC は、Adventure の中で出会った人たちで自然に形作られた party の一員。多くの場合は party の lead を取る事にはなるけれど、それだけで、選ばれた勇者だったり、特別な力を受け継いだ変な人だったりはしない。ごくごく当たり前の adventure だ。もし、そういう特別な設定が好きなら、BioWare の game でも買うべきだろう。

Graphics & sound

Technology 的には特に特筆すべきところは無い engine だ。ただ、丁寧に design された area、独特のちょっと柔らかい感じの色使い、そしてかなり丁寧に作りこまれた野生動物など、組み合わせて game 全体の graphics art としてみた場合には、綺麗で良く出来ているということが出来るだろう。

Sound に関しては、ambient sound なんかは良く雰囲気に合っていると思うし、また music score もそれほど主張が激しくなく、良く出来たものだと思う。

Localization

今作はなんとほぼ full voice という、ずいぶん予算が増えた的な感じの豪華な作りだけれど、English localization の出来はいまひとつだ。

Dialog その他の文章の翻訳は基本的に米語となっており、翻訳の質自体はそれほど悪くは無い。(ただし良くも無い) 全体的に平易で誰にでも分かる英語に翻訳されていて読む分には問題は余りないだろう。

ただ、voice acting は全体的に残念な出来だ。Opening movie の voice acting からして、聞いた瞬間にがっかりするような出来だし、dialog と再生される voice が合っていない場面があったりもする。

Conclusion

Drakensang: Am Fluss der Zeit は非常に良く出来た classic RPG だ。前作と比較してそれほど大きな変更が加えられているわけではないけれど、story をもっとより小さな scale で、細かく描写していくという開発元の冒険は成功したといって良いだろう。

世界を救ったり、伝説の力を受け継いでみたり、あるいは eye catch 的な scene を含む romance と派手な演出が無いと、media での取り上げられ方も地味なものになるので、こういう作り方をした、というのはかなり risk を伴う決断だったろうと思う。

残念なことに、US では release されていない Am Fluss der Zeit の expansion を除けば、Radon Lab の Drakensang series の adventure は終わりを告げてしまったようだ。買収後、Drakensang という名前だけを使った、ただの hack and slash browser game が Bigpoint から announce されているだけで、Drakensang series の今後の開発予定は一切存在していないようだ。(Radon Lab の従業員は 70% 近く解雇されているので、作りたくても作れないだろう…)

ということで、DSA setting の RPG として予定があるのは Kalypso Media の DSA: Demonicon だけ、というちょっと悲しい状況だ。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中